鍼治療とは

鍼治療は、緊張状態にある筋肉や過敏になっている神経に対して鍼で刺激を与えて行う東洋医学の施術方法です。症状や体質などに合わせ、髪の毛ほどの太さ(直径0.2ミリ前後)の鍼を、患部またはツボに約1ミリ~数センチ挿入して刺激を与えます。また、長さ数ミリの鍼を皮膚に刺したままにする置き鍼治療などもあります。鍼を挿入する際は、刺すというよりもトントンと叩くようにして、瞬間的に皮膚を通過させます。またハリを刺すというイメージで「痛そう」と思う方もいらっしゃるかと思いますが、『針管』という無痛刺入のための器具を使用するので、ほとんど痛みはありません。

鍼治療の効果

鍼治療の効果として鎮痛効果が最もよく知られ、自律神経の乱れを軽減し、新陳代謝を促すことで、慢性的な緊張を緩和して身体をリラックスさせます。また、ストレスは内臓の機能に大きな影響を及ぼすため、ストレスを解消することで内臓が本来の機能を取り戻し、血液循環の改善になどにも効果が期待できると言われています。主な効果として、頭痛、腰痛、神経痛、関節痛、リウマチ、消化器疾患、皮膚疾患などの症状の改善があげられます。ただし、各種悪性腫瘍や外科手術を要するものなどには適さないとされているので、注意が必要です。

小児鍼について

小児鍼とは、大人の鍼治療のように体に鍼を刺すことはない治療法です。専用の鍼で優しく皮膚の表面を摩擦します。お子様にリラックスしていただき、 ストレスを解消することで健全な発育を促し、心身共に健康な体をつくるための全身治療です。

小児鍼の効果

小児鍼の施術は6ヵ月ぐらいの赤ちゃんから小学校6年生ぐらいのお子様が受けることができます。赤ちゃんの場合は主に背中(肩甲骨と肩甲骨の間)に施術します。時間は5~10分ほどで、夜泣き、夜驚、不機嫌などの『かんのむし』(疾病ではなく、お子様がとても興奮しやすくなっている状態)に効果が期待できます。

施術は年齢、症状、体質などによって鍼の刺激を変えますが、どの年齢のお子様でも発熱、嘔吐、下痢、夜尿症、鼻づまり、ひきつけなどの症状に効果が期待できます。また、虚弱体質、アレルギー体質など根本的な体質改善にも一定の効果が得られます。もちろん大人の方にも効果がありますので、「鍼に興味があるけれど何となくこわい」という方はぜひこちらの施術をお試しください。